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インフルエンザ桿菌特にb型は、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などの表在性の感染症の他、髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な深部(全身)感染症をおこす乳児の重篤な病原細菌です。我国では、インフルエンザ桿菌b型による髄膜炎は5歳未満の人口10万人あたり8~9人とされ、年間600人が発症し、約30%が死亡や後遺症があり予後不良と推定されています。年齢的には4ヶ月以後で、1歳代が過半数を占めています。 インフルエンザ桿菌は7種類に分類されますが、重症例は主にb型のため、ワクチンとしてこのb型が使われています。このワクチンは世界的に広く使われていますが、我国でも近年認可され使用可能になり、平成20年末に販売が開始され、現在任意で接種可能になりました。 私個人的には接種を勧めたいのですが、まだワクチンの入手に制限があります。またこのワクチンは疾病の頻度から考えて、個々に接種したとしてもその効果を証明することはできません。社会全体に接種したときに初めてワクチンによる疾病阻止効果や経済効果を示せるものなのです。したがって供給体制が確立されていない現状において、いたずらに接種しないことの不利益を保護者に説くことは不安を煽りかねることが懸念されます。したがって当院としては、少なくともワクチンを希望するすべての子に接種できるようになるまでは積極的に接種を勧奨してはおりません。むしろこのワクチンが一日でも早く定期の予防接種に組み込まれて、すべての子に接種できるような体制を整えてくれるように政府機関への働きかけをしていく予定です。
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